マイクロチップやプリント基板、スマートフォンやタブレット、あるいは電気自動車用バッテリーに至るまで、平面的対象物の検査においては、ラミノグラフィが最適な手法となります。
ラミノグラフィ:2次元および3次元検査のメリットの融合
コンピュータ断層ラミノグラフィは、2次元X線透視法と3次元X線コンピュータ断層撮影(CT)の中間に位置する技術であるため、「2.5次元検査」と呼ばれることがあります。ラミノグラフィは、プリント基板(PCB)、マイクロチップ(IC)、携帯電話、タブレット、ノートPC全体、あるいはパピルスに書かれた文字に至るまで、平らな部品の検査における特有の課題に対応します。2次元X線検査は高解像度が得られるものの空間情報が得られない一方、3次元CTは優れた空間情報が得られる反面、解像度が不足する場合があります。ここでラミノグラフィが活用されます。高解像度の2次元画像に深度情報を付加することで、平面的対象物における欠陥の確実な検出と三次元的な位置特定が可能になります。
ラミノグラフィとCTでは画像データの生成方法がどのように異なるか
コンピュータ断層撮影とは異なり、ラミノグラフィは空間情報を生成するために360度の投影データを取得するのではなく、限られた角度範囲から対象物をスキャンします。この限定された角度により、平らな検査対象物にX線管をより近づけることができ、より高い解像度が実現します。検査システムは、対象物の面内において高解像度の断層画像を生成します。
ラミノグラフィに対応しているComet Yxlonシステム
- CA20
- Cougar EVO
- Cheetah EVO
- FF20 CT
- FF35 CT
- FF85 CT
エレクトロニクス:ラミノグラフィによるプリント基板(PCB)の検査
ラミノグラフィは、回路基板にリフロー半田付けされるボールグリッドアレイ(BGA)などの半田接合部の品質保証に理想的な技術です。半田接合部の検査により、電流や熱を指定どおりに伝導するのに十分な接触面積が確保されていることが確認され、ボイドの有無、サイズ、分布が特定されます。高密度に実装された両面基板を検査する際、Comet Yxlon Cheetah EVOやCougar EVOなどのシステムでは、ラミノグラフィを使用して接合部の層別画像を作成します。これにより、2次元X線画像のように基板の反対側の部品が重なり合って視界が遮られることがありません。半田接合部の最終評価には、VoidInspect CL検査ワークフローによるソフトウェアサポートが提供されます。
半導体:マイクロチップの品質管理
ICやウェハーにおいて検査が必要なのは、PCBとチップの間の接続ではなく、チップ内の異なる層間の接続(例えば、シリコンダイ間、あるいはシリコンダイと基板や再配線層の間など)です。先端パッケージングICは複数の層を含んでいるため、空間情報が得られず内部のさまざまな構造が重なり合ってしまう2次元の透視画像では、通常解析に不十分です。Comet Yxlon Cheetah EVOやCougar EVOなどのシステムは、ラミノグラフィを使用して相互接続面の高品質な画像を生成します。
薄型電子デバイスの組み立て検査
タブレット、携帯電話、ノートPCの重要部品は通常同一面上に配置されているため、ラミノグラフィはこれらの薄型電子デバイスの検査に非常に適した手法です。品質保証や故障解析の際、Comet Yxlonのラミノグラフィシステムは、すべての部品が正しく組み立てられ配置されているかどうか、あるいは接続部、コネクタ、回路基板の断線などの機械的欠陥がないかどうかを明らかにします。高解像度ラミノグラフィを使用することで、例えば配線間のショートの検出や、携帯電話のディスプレイなどの所定の位置に接着剤が塗布されているかどうかの判定も可能になります。
EVバッテリーセルおよびモジュールの非破壊検査
急速に発展するモビリティ分野において、電気自動車用バッテリーの構成は急速に変化しています。量産における安全性と品質を確保するためには、リチウムイオンバッテリーを大量に検査する必要があります。製造時の検査には、バッテリーのサイズに応じた高解像度に加え、高スループットが求められます。従来の2次元検査とは異なり、ラミノグラフィを使用することで、壁面距離や角度を考慮した積層電極のジオメトリ、アノードの重なり、異物やボイドの混入などを明らかにし、バッテリーの内部構造をより確実かつ高精度に検査することができます。